設計について

CONCEPT
 
 
古くからある伝統的な建物には、その土地の気候風土に合わせて発達してきた力強く純粋な造形美があります。それは大自然の中で生き抜く野性の動植物たちの、削ぎ落とされた無駄の無い形態が持つ美しさに通じるものです。

 
近代建築においても時代を超えて人々から愛され続ける建物は、地域の文化に根差した意匠と空間作りで中に住まう人と外部の環境をしっかりと繋げて、見る人をどこか懐かしい気持ちにさせるデザインの力があります。
 
人は誰でも心の奥底に幼い日々を過ごした家の記憶を持っています。それは物心ついた自分が最初に経験した安心できる居場所の情景であり、これから新しく建てる住まいを想い描く時の原風景となるものです。
 
水が地形に沿って流れ、草木が枝葉を伸ばすように、空間が生活の動線に寄り添い自然に展開し繋がる住宅は、住まう人をやさしく包み込んでゆるやかに育て、そこで過ごす豊かで楽しい日々はやがて子供たちの原風景になっていきます。